近年、地球温暖化などの社会問題が深刻化する中で、環境に配慮したさまざまなエコ住宅が登場しています。消費エネルギーを抑えながら快適に過ごす、地球にやさしい住環境が注目を集めているのです。
その中で未来基準のエコ住宅として「LCCM住宅」と呼ばれるものをご存知でしょうか?
今回は、LCCM住宅の仕組みやメリットなどを解説します。

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□LCCM住宅とは?

LCCMとは「Life Cycle Carbon Minus:ライフサイクルカーボンマイナス住宅」の略称です。
LCCM住宅は、CO2排出を抑えながら再生可能エネルギーを生み、建設から廃棄に至るまでの長期間でCO2収支をマイナスにする住宅のことです。

住んでいる間のCO2収支をマイナスにするZEH住宅から一歩進んで、建設から廃棄までの長期間でそれを実現することを目指しています。

再生可能エネルギーを生むために、太陽光発電や地熱発電などを取り入れます。また、なるべくエアコンなどの使用量を減らしてCO2排出量を削減するために、高性能な断熱材を施します。

LCCM住宅の認定基準は2つあり、その2つのいずれかを満たす必要があります。
1つ目は、CASBEEの戸建評価認証制度に基づき認証された環境効率ランクがSまたはAであり、かつライフサイクルCO2ランクが緑(5つ星)である住宅(例:LCCM★★★★★住宅)であることです。

2つ目は、国が行うサステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)LCCM住宅部門において、補助金の交付を受けた住宅であることです。

CASBEEとは、建築環境総合性能評価システムの略称で、2001年4月に国土交通省住宅局の支援で開発された、建物を環境性能の面から評価し格付けする方法です。

□LCCM住宅のメリットについて

*光熱費が安くなる

LCCM住宅は、ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)よりもさらに断熱性や気密性に優れているため、冷暖房の使用頻度が減り、光熱費を削減したうえで快適に過ごすことができます。太陽光発電システムを利用した創エネによって、使い切れないエネルギーを買い取ってもらうことができます。その結果、地球や地域に貢献できることなどもメリットのひとつです。

*健康的な生活の実現

断熱性が高く急激な温度変化が生じにくいため、ヒートショックの予防になります。夏涼しく、冬暖かい住まいが実現できるため、身体的にも心理的にも年中ストレスフリーで生活できるでしょう。

*環境に優しい

住宅の建築から解体まで二酸化炭素の排出量を抑えることを意識した住宅ですので、環境に優しい住宅となります。

*補助金制度

毎年、LCCM住宅に対して国土交通省から補助金が給付されます。2020年度は、事前枠付与方式で上限125万円/戸かつ掛かり増し費用の1/2以内が給付額でした。最新の情報は、国土交通省のホームページからご確認いただけます。

□まとめ

LCCM住宅の仕組みやメリットなどを解説しました。建設から生活、解体まで二酸化炭素排出をトータルでマイナスになることを目標とした、環境に配慮しているがLCCM住宅です。光熱費や安くなったり補助金制度があったりと、長期的に見るとお財布にも優しいので、実際にお住まいの方からはとても高評価をいただいています。これから新築予定の方は検討してみてはいかがでしょうか?

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