地球環境を守る森林経営と破壊する違法伐採

 

日本では戦後の復興に木材の需要が急増したため、供給が追いつかずに海外から木材を輸入するようになった話を前回書きました。

輸入した木材は、太古の昔から自然の力で育てられた原生林を伐採した木も多く含まれていたのです。

世界の文明の進歩とともに、森林は消滅しています。しかし、文明の進歩自体が悪いことではなく、開拓すれば、森林が消滅するのは当然のことです。悪いのは、地球環境とのバランスを考えずに無計画な伐採や違法伐採をすることです。

これらは、環境を破壊するだけでなく、安い木材として流通し、市場価格を混乱させます。植林し木を育てている森林経営者には迷惑な話です。若い木は、二酸化炭素を多く吸収してくれますから、持続可能な森林経営は、地球環境にとってとても大切なことです。

近年は、国際的な会議で違法伐採問題が取り上げられるようになりました。日本も「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」が作成され、地球規模の違法伐採問題に取り組んでいます。

次回は、木材の魅力や不思議についてお伝えします。