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大気中の二酸化炭素濃度は、化石燃料を燃やし始めた産業革命以来あがりつづけ、危機的状況。
その二酸化炭素が海水に浸透し、海が酸化して、生態系を壊し始めている。
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「海の酸性化」で1000万匹超のホタテ貝が死滅

「海の酸性化」で1000万匹超のホタテ貝が死滅 | ハフポスト NEWS

カナダ南西部にあるブリティッシュコロンビア州のバンクーバー島では、貝類の大量死滅により、養殖業者が事業の大幅縮小を迫られている。

The Huffington Post B.C. | 投稿日: 2014年03月13日 12時46分 JST
カナダ南西部にあるブリティッシュコロンビア州のバンクーバー島では、貝類の大量死滅により、養殖業者が事業の大幅縮小を迫られている。

クアリカム・ビーチにあるアイランド・スカロップ社のロブ・サンダースCEOが「The Parksville Qualicum Bay News」に対して語ったところによると、同社は、3年間分の生産量に相当する1000万個以上のホタテ貝を失ったという。

アイランド・スカロップ社は、500ヘクタール以上の養殖場を運営し、食を専門としたテレビ局「フード・ネットワーク」にも取り上げられたことがある有名企業だが、同社が被った損失額は1000万ドルにのぼる。同社はレイオフも行ったが、今後のビジネスが続けられるかどうかはわからない、とサンダーズCEOは語っている。

サンダーズCEOによると、問題は海水の酸性化だ。ブリティッシュコロンビア州沖の平時の水素イオン指数(pH値)はおよそ8.2だ。しかし現在は、それよりはるかに低い7.3だという(海水が酸性化すると、殻の形成がうまく行かなくなり、病気になりやすいとされている)。

サンダーズCEOによると、同社が異変に気がついたのは2009年のことだ。2013年はじめには、2010年と2011年に海に入れた稚貝合計1000万匹が確認されていたが、2013年7月までに、そのほとんどが失われたという。

ホタテ貝の壊滅的な被害と気候変動が関連している可能性を指摘するのは、ブリティッシュコロンビア大学の海洋生態学者クリス・ハーレー氏だ。「Vancouver Sun」紙に同氏が語ったところによれば、大気中に排出される二酸化炭素が海中に吸収される結果、海水の酸性化が世界的に進んでおり、特に沿岸部では問題が大きいという。

「われわれはこれまでも、pH値がおよそ7.2まで下がったことを観測したことがある。今の状態は想定の範囲内だとはいえ、あまりにも低すぎるし、不幸なことだ。この場所は、太平洋岸北西部のホットスポットになっている」とハーレー氏は説明する。

Vancouver Sunの記事によると、同様の問題は、アメリカのワシントン州やオレゴン州にある養殖場等でも2005年くらいから報告されてきた。1996年以後の中国でも同じ問題が発生している。

カナダの公共放送CBCの報道によれば、アイランド・スカロップ社は、カナダ水産海洋省の研究チームと共同で、貝類死滅の原因について調査を行なう予定だ。

なお、海の酸性化現象は、二酸化炭素が海に吸収されると、水と反応して水素イオンが増えるため、アルカリ性が弱まって中性(pH7)に近づく反応だとされている。もともと他の海域より二酸化炭素が多い北極海等は影響を受けやすく、北極海のカナダ海域の一部では貝殻が溶けてもおかしくない水準になっていると、2008年頃から報告されている。海洋は化石燃料起源の二酸化炭素の約半分を吸収しており、産業革命以前は、二酸化炭素の大気濃度280ppm、海の平均的なpHは8.17程度だったが、現在は大気濃度380ppm、pHは8.06程度にまで低下したとされている。

[(English) ハフィントンポスト日本版:遠藤康子、合原弘子/ガリレオ]