木の手触り(その2)ひんやり感とほんわか感

今回は、樹種による温熱感の違いについてです。

一般的に比重の高い広葉樹の熱伝導率は、高い値を示し、冬もひんやりします。
針葉樹は低い値を示します。
針葉樹でも、ヒノキは0.44(全乾比重以下同じ)、スギは0.40と比重が異なります。
つまり、広葉樹より針葉樹が、ヒノキよりスギが熱伝導率が小さく、温かいのです。
もちろん、比重が低い木材は、それだけ傷も付きやすいのですが、もっと比重の低いキリを床材に使うという試みもあります。
住宅の人が直接触れる部分にとっては、温冷感は大事な要素なのです。

その部屋で何をするか、あるいは何をしたいかによって、フローリングを選ぶ楽しみが膨らみます。
椅子の生活の場合には、傷の付き方も考慮して広葉樹から選び、ハードなイメージに。床に座る生活が中心で、赤ちゃんや子供が居る場合には、温かさを考慮して針葉樹から選びソフトなイメージに。
木材の温冷感とインテリアとの関係を考えながら材質選びをすることは、快適な我が家を実現する近道かもしれませんね。

次回は、木の表面の仕上げ方をお伝えします。